Get Started
アビリティ(Ability)ガイドのチュートリアルは、Agentria(エージェントリア)入門者に向けた、基本的かつ必須の手順を扱います。
本チュートリアルでは、名前と誕生日を入力し、LLMノードで生成した「今日のラッキーメッセージ」を確認するアビリティを実際に作成して実行します。
事前準備
開始するには、Agentriaでプロジェクト(Project)を作成した後、アビリティキャンバス(Canvas)に移動します。
キャンバスへの移動手順は、🔗3ステップ コアガイド のステップ1(プロジェクト作成およびコンポーザー選択)をご参照ください。
本チュートリアルを完了すると、次の作業ができるようになります。
ノード(Node)を追加する
スタートノード(Start node)で変数を宣言する
ノードを接続する
LLMノードのプロンプトを作成する
LLMノードで生成した回答をエンドノード(End node)に渡す
アビリティテスト(Ability Test)でワークフロー(Workflow)の実行結果を確認する
ステップ1:入力変数を宣言する

Agentriaのキャンバスには、基本的に スタートノード(Start Node) と エンドノード(End Node) がそれぞれ1つずつ配置されています。
スタートノードは全体の流れを開始します。
エンドノードは全体の流れを終了します。
「今日のラッキーメッセージ」ワークフローを構成するには、まずスタートノードで必要な変数を宣言する必要があります。
スタートノードをダブルクリックするとノードエディターがポップアップで開き、ここでデータ型・名前・説明を設定して変数を宣言できます。

ラッキーメッセージの確認に必要な情報である [名前] と [誕生日] を変数として宣言します。
変数名には日本語や全角文字は使用できません。英数字で入力してください。
名前の変数はデータ型を
Stringにし、変数名をNameとして保存します。誕生日の変数はデータ型を
Stringにし、変数名をBirthDayとして保存します。
変数の宣言が完了したら、キャンバスに戻ります。
ステップ2:ドラッグ&ドロップでノードを追加する

次に、今日のラッキーメッセージを生成するノードを追加します。
LLMノードを使うと、簡単なプロンプト作成だけで入力値に基づいた出力を生成できます。
キャンバス下部の +ノード追加(Add Node) ボタンをクリックし、AIカテゴリからLLMノードをドラッグ&ドロップ(Drag and Drop)で配置します。
本チュートリアルでは Azure OpenAI LLM を使用します。
ステップ3:エッジでノードを接続する

スタートノードで受け取った変数をLLMノードで使用するには、2つのノードを接続する必要があります。
この接続線をエッジ(Edge)と呼びます。
スタートノード右側のアウトピン(Out-Pin)を、LLMノード左側のインピン(In-Pin)にエッジで接続すると、スタートノードの入力値がLLMノードに渡されます。
エッジにマウスを重ねて … ボタンをクリックすると、エッジを削除して接続を解除できます。
ステップ4:システムプロンプトを作成する
LLMノードをダブルクリックするとノードエディターが開きます。
入力エリアに Name と BirthDay が表示されていれば、2つのノードは正しく接続されています。
LLMノードには、🔗クレデンシャル(Credential) 設定、システムプロンプト作成、ユーザープロンプト作成、出力の品質や特性を調整する詳細設定エリアが含まれます。

システムプロンプト欄には、LLMに実行してほしい役割や出力形式を指示するガイドラインを記載します。
役割や出力ルールを具体的に指示するほど、結果の品質は高まります。
例:
### 役割あなたは「今日のラッキーメッセージ通知係」です。
温かく前向きな語彙を使ってください。
メッセージには必ず「思った以上に、もっと良いことが待っているはずです。」という一文を含めてください。
### 出力形式1. 今日のラッキーメッセージ要約(1行)
- 今日の流れを、明るく前向きな1文で要約します。
2. 今日のラッキーメッセージ詳細
- 金運・恋愛・健康・学業の4つのカテゴリに分けて詳しく説明します。
3. 今日のラッキーアイテム
- 日常で気軽に手にできる簡単なラッキーアイテムを1つ提案します。
4. 応援の一言
- 1日を元気に過ごせるよう、温かい励ましの言葉を伝えます。
5. 最後の一文(必須)
- 「思った以上に、もっと良いことが待っているはずです。」
ステップ5:ユーザープロンプトを作成する

ユーザープロンプトには入力値を渡す依頼文を記載します。
つまり、スタートノードで受け取ったデータをLLMに渡すステップです。
例:
名前:
誕生日:
上記情報を参考に、今日のラッキーメッセージを100文字程度で作成してください。
最初の文でユーザーの名前を呼んでください。例:「◯◯さん、こんにちは。」
誕生日から年齢と生まれた季節を推測し、出力形式に沿ってふさわしいラッキーメッセージを出力してください。
親切で気分が良くなる締めの一言を必ず含めてください。
ステップ6:ドラッグ&ドロップで変数をバインドする

Agentriaでは、別途コードを書くことなく、ドラッグ&ドロップで変数を簡単に呼び出せます。
次のように変数を配置してバインドします。
名前:
Name誕生日:
BirthDay「
Nameさん、こんにちは。」
Step 7: モデル設定
サンプリング温度(Sampling Temperature)
AIの応答の創造性と多様性を調整する値です。
値が低いほど一貫性と予測可能性が高まり、値が高いほど表現が多様になり、より創造的な結果が得られます。
0以上の値を入力でき、一般的に 0 ~ 2 の範囲で使います。
0.0 ~ 0.3: 事実ベース、安定(おすすめ:要約、分析)
0.4 ~ 0.7: バランス(おすすめ:一般会話)
0.8 ~ 1.2: クリエイティブ(おすすめ:ストーリーテリング、アイデア生成)
1.3 ~ 2.0: 非常にクリエイティブ・実験的(応答が不安定になる場合あり)
使用するモデルによって推奨範囲が異なる場合があります。正確な仕様は各モデルの公式ドキュメントをご確認ください。
最大トークン(Max Tokens)
AIが1回の応答で生成できるテキストの最大長を制限する値です。
生成された内容がこの上限を超えると、文章が途中で途切れる場合があります。
モデル(Model)
使用するAIモデルを選択するオプションです。
選択したモデルによって、精度・速度・コスト・応答スタイルが変わります。

温度(Temperature)を 0.8 に設定すると、各「ラッキーメッセージ」が創造的かつユニークになり、より多様な表現が得られます。
Step 8: LLMノードの出力変数を宣言する

最終結果をエンドノードに渡すために、LLMノードの出力変数を宣言します。
出力(Output)エリアで鉛筆アイコンをクリックして新しい変数を作成します。
データ型を String に設定し、変数名を FortuneMessage にします。
これでLLMノードの設定は完了です。
Step 9: ノードテストを実行する

プロンプトの設定が完了したら、入力(Input)エリアの TEST をクリックしてノードテストを実行します。
🔗ノードテスト は、他のノードと接続する前に各ノードを個別に検証できる機能で、エラーを減らして安定したワークフロー構築に役立ちます。
名前と誕生日を入力してLLMが運勢メッセージを正しく出力すれば、ノードは正しく構成されています。
Step 10: エンドノードを接続する

生成した運勢メッセージをエンドノードへ渡します。
キャンバスに戻り、LLMノードとエンドノードをエッジで接続します。
エンドノードをダブルクリックしてエディターを開き、Result という名前の String 変数を追加します。
LLMノードの FortuneMessage 変数を選択するかドラッグして、Result にバインドします。
これで「今日のラッキーメッセージ」ワークフローは完成です。
Step 11: アビリティテストでワークフロー全体を実行する

キャンバス右下の テスト実行(RUN TEST) ボタンをクリックすると、完成したワークフロー全体を実行できます。
単体テストと同様に名前と誕生日を入力して実行すると、出力変数 Result に今日の運勢結果が表示されます。
次のステップ

🎉 おめでとうございます! Agentriaを使って「今日のラッキーメッセージ」ワークフローを完成させました。
これからはさまざまな入力値で結果を確認し、LLMプロンプトを調整しながらワークフローの性能を改善してみてください。
Agentriaは、アイデアを現実に変える可能性の空間です。
あなたのアイデア次第で、ワークフローは無限に広がります。